これからの時代、お金の不安を軽減したいなら、お金の知識を身につけて、生活設計を立てる能力を磨くのが確実な方法。
とはいえ、難しい専門知識は必要ありません。自分の家計傾向を分析し、必要な情報が入ってくるようにアンテナを立てること。社会の動きや制度改正の行方をキャッチする力を身につければ、自ずと対応策を考えられるようになります。
まずは、今すぐできることから。一緒に楽しくはじめていきましょう!
1000万円以上貯めている「貯蓄女子」に話を聞くと、皆さん決まって「知らないうちにお金が貯まっていた」と言います。
苦労と成果が比例しないのが家計管理の難しいところ。節約のポイントを間違うと、時間と労力だけを消耗して、成果はさっぱりということも少なくありません。
例えば、家計管理の定番ツール「家計簿」。家計簿をつけている人=家計管理をしっかりできている人というイメージが強いですが、そこから節約に繋げている人は、残念ながらあまり多くはありません。
ただつけているだけの家計簿は、日記と同じ。そこから来月の予算組みをしないと、意味がありません。逆に言えば、家計簿をつけていなくても、おおまかな支出額を把握し、予算を立てることができれば大丈夫ということです。
まずは、1か月いくらあれば生活できるのか現状を把握すること。これが家計管理はじめの一歩です。
普段何気なく利用しているATM。皆さんはATMを利用する際のATM手数料を気にしていますか?「仕事帰りにATMに立ち寄ったら長蛇の列で諦めた」「飲み代が思ったよりかさみ、コンビニで時間外に引き出した」など、思い当たる方も多いのではないでしょうか??
1回の手数料は少額でも、いつの間にか結構な金額を支払っているのがATM手数料。例えば、引き出し手数料が110円、1か月の引き出し回数が4回の人の場合、 100円×4回×12カ月=5,280円/年 になります。
ATM手数料だけでなく、その他の手数料も確認を。一般的に利用者が多い住宅ローン・自動車ローン・教育ローンなどの各種ローンは、金利はもちろん、繰り上げ返済手数料も金融機関によって差があります。コンビニをはじめ、他行でのATM手数料を還元してくれる金融機関もあります。金融機関を選ぶ際には、利便性だけでなくコストも忘れずにチェックしましょう。
家計は「収入」と「支出」で構成されています。そのため、お金を貯めるためには、 (1) 収入を増やす
(2) 支出を減らす
(3) 運用して増やす この3つの方法しかありません。これからの時代を生きる皆さんに、ぜひ身につけていただきたいのが、「(3) 運用して増やす」の部分です。「老後の生活には2000万円が必要」という数字が話題になりましたが、長期の資産形成には「投資」も選択肢にぜひ入れておきたいところです。
資産運用というと「損をする=怖い」という印象を持っている人も多いですが、最初は貯蓄をあてるのではなく、数千円~数万円の少額からスタートするのがポイント。
2017年1月に対象者が拡大された「iDeCo」や、2018年1月にスタートした「つみたてNISA」は、ともに税制優遇が魅力な制度。どちらも少額からでも投資を行うことができる仕組みになっていますので、それぞれの特徴やメリット・デメリットを十分に理解したうえで活用したいですね。
ナビゲーター岡根 節子(おかね せつこ)
仙台市在住、主婦であり、母親であるFP。子育てのために退職したことをきっかけに、家計のためにとお金の勉強を始めてFPの資格を取得。「なかなかお金を貯められない」と悩む主婦たちに、同じ主婦の目線で、無理なく貯める・増やす...お金の育て方を指南しています。
【監修】office305(ファイナンシャルプランナー事務所)