自分たちの経験を生かして親子によりそう 特定非営利活動法人レスパイトハウスWA
障害を持つ子どもたちの放課後等デイサービス、日中一時支援事業を行なっているNPO法人レスパイトハウスWAは、個別課題や自立課題を毎日行うことにより、子供たちが将来地域で生活する時に少しでも役立つよう支援・指導しています。
前身は障害のある子を持つ親が結成した「手をつなぐ親の会」です。当時、親同士でよく「障害のある子を持つ親は休息を取ることもできない、兄弟の参観日に出るにも一苦労、ちょっと手を貸してくれるところがあればとても楽になるのにね。」と話していたところ、地元の新聞の明鏡欄に、障害児を持つ母子家庭のお母さんからこんな投書がありました。
「働きたいけれど、障害がある子を見てくれる所が無い。役所に相談すると、お子さんを施設に預けたらどうかと言う。こんなに小さい子を施設に預ける以外、障害児の親は働くことができないのか。」
この投書は大きな波紋を呼び、同じような経験をした「手をつなぐ親の会」のメンバーの心を動かし、同時に行政にその必要性を訴えることになりました。こうして平成14年に任意団体「レスパイトハウスWA」として無認可のレスパイト事業(障害児をケアする家族を癒すための家族支援サービス)をスタートさせました。
想いを形にしたものの、利用者は不定期で少ないため安定した経営には程遠く、スタッフは手弁当で活動していましたが、当時、青森には放課後等デイサービスを行なっている事業所が少なく需要が高まっていることや経営の安定も考え、レスパイト事業と併せ放課後等デイサービスを始めることにしました。事業立ち上げのため、平成15年に「NPO法人レスパイトハウスWA」となりました。
夕方になると送迎バスから降りてくる子どもたちのにぎやかな声が響きます。手洗いうがいを済ませると、それぞれ学習や遊びに取り組み、緩やかな中にも規律ある活動スタイルです。子どもたちが楽しみながら活動できるように環境づくりにも配慮しています。
あるお母さんがこう言いました。「何年振りかにクラス会に出席できました。」
何年ぶりの数時間の外出、それすら今まではずっと我慢してきたそうです。ちょっと手を貸してくれるところがあれば、いつでも駆けこめる場があったら、自分たちも同じ思いをしてきたからこそ、その経験を生かして親子に寄り添う活動を続けています。
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レスパイトハウスWA -
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