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山形市は公共施設がどんどん周辺部へ移動し、大規模集客施設が農地の用途変更により郊外で開発が進む中、山形市の都市計画マスタープランに一石投じたいと、平成１９年、アジェンダやまがたは任意団体として活動を開始しました。これまで中心市街地商店街の活性化を課題（アジェンダ）とし、多方面にわたる活動を展開してきました。

活動当初の平成１９～２３年までは、山形市の中心市街地商店街七日町にて“まちなかサロンなのか”を開設し、いろいろなイベントを開催したり、大人向けのカルチャー教室や乳幼児向けの音楽教室を主宰するなど、街に来る人々を増やすための活動を続けてきました。 続けている中で、郊外にある大型商業施設の利用が中心だろうと思っていた子育て世代、とりわけ乳幼児～小学生を持つ保護者は、本当は“中心市街地を利用したい”というニーズがあることに気づき、子どもを対象とした音楽教室を充実させたところ、利用者から、長く続けてほしいという要望や活動への支援が届いたそうです。

以後、「福祉事業による中心市街地活性化」を掲げ、地域で暮らす様々な困難や課題を抱えている子どもたちにスポットを当て、特に発達障がいを持った子どもへの音楽を使ったプログラムを独自に開発し、相談事業と合わせてきめ細やかなサービスを提供しています。

平成２３年に障がい児の発達支援のための音楽療法プログラムを提供する指定障がい児通所支援事業所“音楽なかまプリモ”を、平成２６年には療育を必要とする未就学児を対象とした“音楽なかまアンジェリ”を開設し、障がい児を対象にした音楽を使った療育活動・音楽指導に力を注いできました。平成２９年１２月には、認定特定非営利活動法人としての認定を受けました。

一人ひとりの個性に合わせて、クラスを選ぶ事ができ、身体や情緒に心配がある子どもも一緒に音楽に親しむことができます。個別レッスンでは子ども一人ひとりの発達に合わせたプログラムで、グループレッスンに入る前の導入として、または、ピアノや歌、打楽器の演奏技術の習得を目指した指導を行っています。グループレッスンでは仲間と一緒に音楽に親しむことで、協調性や社会性を育て自然にコミュニケーションスキルを身につけながら音楽能力を高めることができます。

誰にでも思い出の歌があり、人生の節目に思い出す音楽をお持ちではないでしょうか。子どもたちもみんな音楽が大好きです。音楽は変幻自在、どんな感じ方も表現も受け入れてくれます。一人ひとりに寄り添いながら、音の世界で思いっきり楽しむことで、心と耳を開き、障がいを持っていてもみんなで豊かな時間が持てるのです。音楽を使った福祉サービスはこれからも地域で必要とされ、継続した活動が期待されています。